遺品整理では
一軒家や市営住宅、マンションで注意点が違ってきます
結論をまとめると
注意点 | |
一軒家 | 長期化 泥棒対策 |
集合住宅 | 役所点検は厳しい 風呂釜に注意 |
マンション | 共有部分に注意 独自ルールあり |
遺品整理では事前に知っておくことで
回避できるトラブルががほとんどです
遺品整理を15年
私の印象に残っている事例をもとに書いています
【一軒家の注意点】長期化しがち
一軒家では家賃がないので
「片付けは後でいいや」と遺品整理が遅れがちです
しかし毎年、固定資産税もかかりますし、売却の事を考えたら荷物の整理もしなければいけません
他の家族が住んでいる場合は問題はないのですが長期間、空き家にする場合は注意が必要です
- 放火
- 害虫
- 泥棒
- 家の劣化
のリスクが高まります
私は遺品整理を15年以上行っていますが
「泥棒に入られたので急いで遺品整理業者にお願いした」という依頼が毎年あります
泥棒は許せない行為ですが
しかしこれは「避けられた被害」です
- 死角をつくらない
- 防犯カメラをつける
- センサーライトをつける
- 合鍵を玄関近くにおかない
- 庭の視界を遮るものを片付ける
- 郵便ポストは定期的に片付ける
- 侵入する足場となるものを置かない
- 長期不在を知らせる郵便ポストをふさがない
私がオススメするのはダミーの防犯カメラです
本物の防犯カメラは高いですが
ダミーの防犯カメラは2000円前後で購入でき設置もとっても簡単です↓
スキをみせたら泥棒にやられますが
「防犯対策をしている」というアピールをすれば泥棒は勝手に逃げて行ってくれます
【たまにある】山間部の注意点 冬の凍結
実際にあった話ですが、水道管が破裂してしまいビショビショになってしまった家の片づけをした事があります
運が悪い事にバスルームが2階に設置されていました
冬の凍結でそこが破裂してしまったんです
もちろん1階もビチョビチョ
玄関を開けた瞬間から異臭が強烈
床が抜け落ちて歩くのが大変でした
家の売却を予定していたようですが、解体しなければいけなくなったそうです
水道管の元栓さえ閉めていさえすればこんな事態にはならなかったと思います
【たまにある】五右衛門風呂のスミで真っ黒け
何年も家の中を放置していまった結果、スミで家の中が真っ黒になってしまった家を片付けたことがあります
「なんでこうなったの?」っていうくらい灰ダラケの家でした
もちろん買取できる商品もありましたが灰ダラケでは買取も難しく…
なにがおこるかわからないので、片づけを何年も放置してはいけませんね
【市営の注意点】役所チェック
市営住宅は退去時のチェックが厳しいです
ほとんどが
入居時の状態に戻して退去する「原状復帰」を求められます
壁の釘、照明、カーテンレール、水道メーター内、地下倉庫やベランダ下などは要チェックです。市役所の担当者の立ち合い日までキレイにしておかなければ受け付けてくれません
立会日も市役所がお休みの日曜日、祝日は対応してくれませんので平日に立ち会いができるよう調整しましょう
ウッカリ捨ててしまったというミスを避けるため遺品整理に入る前に撤去しなければいけない物、残さなければいけない物を確認して作業に取り掛かりましょう。
確認しておきたい事
- 網戸
- 風呂釜
- コンロ
- ガス給湯器
- ドアフォン
- ウォシュレット
- 物置(地下)
【忘れがち】市営住宅の風呂がま
入居時に取付したのが残っていれば問題ないですが、もしなければべニア板を購入して作成しなければいけません↓
【忘れがち】柱のクギも要チェック
前述のとおり市役所の立会は日曜日や祝日は立会ができません
どうしても立会ができない場合は
後日、市役所の方だけでお部屋をチェックする場合があります。その場合はほとんどの確率で注文がきます
こないだあったのが
「柱にクギがうってあるので取りはずしてください」
っていう電話がありました
私は仕事で遺品整理をしているので大丈夫ですが、これが遠方の方だったら大変です。クギを抜くだけにまた行かなければいけません
【マンションの注意点】独自ルール
マンションでは独自ルールがあります
共有部分、搬出ルート、車の駐車位置を確認しましょう
特に注意したいのがエレベーター
特に荷物の搬出では
エレベーターを何度も利用する事になります
混雑時の朝や夕方は
避けるようにしたいですね
また搬出作業前に
管理人さんに挨拶して「エレベーター使用」の張り紙をはらせもらうと良いです
エレベーターの張り紙は
無料でダウンロードできます↓
次に注意したいのが共有部分
共有部分で注意したい事は傷の有無です
いつその傷ができたのかが問題になってきます
もし作業前に共有部分で傷を発見したら必ず写真を撮っておきましょう
良く傷がつきやすい個所としては
・エレベーター内
・廊下の曲がり角
・エレベーター出口
になります。心配な方は、この部分に要注意して養生をしましょう
段ボールとエアーキャップが一緒になった巻きダンがあれば重宝します。
養生にも使えますし、あまれば壊れ物を梱包するのにも使えます↓
【よくある】近隣クレーマーは大変です
事前にこちらから対策しておきましょう
何も対策しないと搬出作業中に
騒音やトラックの駐車位置、ホコリや臭いに対してクレームをつけてきます
作業前に菓子折りなどもって挨拶をしにいくとか、管理人さんにタバコやジュースをもって「相談にのってもらう」とトラブル回避につながります
もし作業中にクレームが入ったら
全部の作業が一時ストップします
そうなるとゴミ搬入の時間やレンタカーの返却時間など時間をずらすことになり費用がさらにかかってきます
【よくある】エアコン、手すりは誰の物?
マンションの遺品整理では
遺族が初めてそのお部屋に入る場合があります
そうなると
入居前からあったものと
故人が購入したものかがわからない場合があります
事前に大家さんや管理人さんから注意があれば問題ないですが、依頼主の勝手な判断でエアコンを取り外してしまったらトラブルになります
いや~、あの時はビックリしましたね~
新しいエアコンだったので4万円くらいで買取させてもらいました。その金額は処分代から引かせてもらっています
しかし大家さんが気づいたのはエアコン撤去して私が持ち帰った後だったんです。
大慌てで依頼主から電話がありエアコンを返しに行きました
取付の工賃、買取金額の返金など依頼主に大きな負担がのしかかりました
【たまにある】7階だけどエレベーター禁止!
マンションはたくさんの人が住んでいます
8階立てのマンションでしたが7階のお部屋を片付けに入りました
いつものように作業をしていると
管理人さんが目くじらを立てて怒鳴り散らしてきたことがあります
なぜならエレベーターの使用許可はとっていたのですが遺品に臭いがついておりマンション住民から「エレベーター内が臭う」とクレームが入ったからです
実はそのお部屋は
冷蔵庫から発せられる臭いがすごかったんです
しかしまだ3LDKの荷物を出し始めたばかりです…
3階や4階ならまだしも7階ですよ!
エレベーター使用禁止となると絶対に大幅に作業日程がずれます
しかたなく同業者の仲間に協力依頼をして非常階段から搬出する事になりました
夏の炎天下の作業です
終わったころには皆クタクタでしたね
まとめ:一軒家、マンション、市営で注意点を把握してトラブル回避
いかがだったでしょうか?
注意点 | 対策 |
一軒家 | 防犯グッズは効果あり 水道管の元栓は閉める |
市営住宅 | 分らなければ電話確認 |
マンション | 管理人を味方にする 撤去不可の物を確認 エレベーター使用許可 |
ちょっとの事ですが
遺品整理では事前に知っていると対策することができます
少しでも参考になれば嬉しいです
それでは!